HEVEN'S GARDEN

さあ、上を向いてごらん
ここは天国
君の庭
花をつみ
かけっこして
楽しめばいいさ

「天使はね背中に羽根があるのよ。だから聖也は天使なの。」
母さんが小さい頃そういっていた。
羽根というのはもちろん本物の羽根じゃない。
こういう話だ。

あるところに一人の女性がいました。
おなかの中には赤子もいます。
しかしある日、女性は交通事故で亡くなってしまいました。
しかし母体の中の赤子は幸い、生きていました。
その赤子が2歳の時、亡き妻を持つ父親は新しい女性と再婚しました。
彼女が赤子を抱いた時にこういったのです。
「あら、羽根があるわ」
彼女は赤子の背にあるふたつの痣を「羽根」とたとえました。

そんな感じ。
背中に羽根がある。
成長していくうちに痣は消えはじめ
母親は刺青で羽根を背中に彫らせた。
そんな母さんに嫌気がさして
今、僕は自分で自分を殺した。

たどりついたのは
天国

門番らしき人が言った
「ここはおまえだけの天国　おまえだけの庭」


ここは僕だけの天国　僕だけの庭


さあ君もこの手につかまってよ
僕と一緒に、この庭で遊ぼう?